「最近、親指の付け根あたりが歩くとズキッと痛む」
「靴を替えてから足の甲の一部がジンジンする」──
その症状、種子骨炎(しゅしこつえん)の可能性があります。
種子骨炎とは、足の親指のつけ根にある小さな“種子骨”に炎症が起こることで、歩行時や体重をかけたときに痛みが出る疾患です。
靴の形やヒールの高さが原因で起こるケースも多く、足の構造に合わない靴を長時間履き続けることで悪化することも。
整形外科では、種子骨炎かどうかを判断するための画像診断や、足のアライメント評価、適切な保存療法を行うことが可能です。
■ 種子骨とは?
- 足の親指の付け根(第1中足趾節関節)の足裏側にある小さな骨が左右2つ(内側・外側)
- 歩行時に地面からの衝撃を吸収し、母趾の動きを助ける“滑車”のような役割
- 体重のかかり方が偏ると、炎症・骨折・骨壊死の原因になることも
■ 種子骨炎の原因になりやすい状況
- つま先が細く、硬い素材のパンプス・ローファーの常用
- ヒールの高い靴や、足裏のクッション性が少ない靴
- 足のアーチが崩れて過剰に母趾に体重がかかる歩き方
- 足指の筋力低下や加齢による足底筋の機能低下
■ こんな症状がある方は要注意
- 歩くと足の甲(親指のつけ根裏)に鋭い痛みがある
- 押すとピンポイントで「ズキッ」とくる場所がある
- 靴を替えてから足裏に違和感・つま先への体重集中がある
- 長時間の立ち仕事・外出後に足裏の前方に疲れや痛みが出る
- レントゲンでは異常がないが、足底の痛みが長く続く
■整形外科での主な対応
- 足の視診・触診とX線・超音波検査で炎症や骨の形を確認
- 【保存療法】
- 炎症が強い場合はアイシング・消炎鎮痛薬の使用
- 足底パッドや中足骨パッド入りインソールでの圧分散
- 足のアーチを支える足底板の処方や靴の見直し指導
- 必要に応じて、足底のストレッチ・足指のリハビリ
- 【進行例】
- 痛みが強く長引く場合は、局所注射や手術の選択肢も検討
【靴を変えたら足の甲がズキズキ…】それは「種子骨炎」かもしれません
「足の甲が痛い=骨折?」と思いがちですが、小さな骨や周囲の組織の炎症が痛みの原因であることも少なくありません。
特に靴を変えたタイミングで症状が出た場合は、足への負担のかかり方が変わったことが原因の可能性があります。
早期に専門的な診断を受けることで、慢性化を防ぎ、足の快適さを取り戻すことができます。
■ ご予約・ご相談はこちらから
「靴を替えたら足裏が痛くなった…」
「歩くたびに足の甲に違和感がある」──
それは種子骨炎が原因かもしれません。
■ 整形外科では、足の骨・筋肉・関節の状態を評価し、インソール療法・靴の見直し・保存的治療を通じて症状の緩和を図ります。
■ その痛み、我慢せず専門医にご相談ください。