「運動の後に足の内側が痛む」
「冬になると、スニーカーを履いていても骨が当たって痛い」──
その痛みは有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)の症状かもしれません。
特に冬場は、足元の冷えによって血流が悪化し、骨と腱の摩擦や炎症が強まりやすい時期です。
痛みを我慢して動き続けると、炎症の慢性化や歩行バランスの悪化、運動制限につながることもあります。
整形外科では、画像診断による正確な評価と、足のアライメント・靴選びの見直し、物理療法・インソール作成などの治療が可能です。
■ 有痛性外脛骨とは?
- 足の内側、くるぶしの下あたりにある「外脛骨(がいけいこつ)」が過剰に発達し、炎症や痛みを起こす状態
- 多くは10代の成長期に多いが、成人でもスポーツや立ち仕事で再発することがある
- 通常は無症状だが、運動や靴の圧迫、冷えなどで腱と骨の摩擦が強まると痛みが出現
■ 冷えが症状悪化につながる理由
- 血流が低下することで組織の柔軟性が失われ、腱と骨の摩擦が増える
- 足元の冷えで筋肉や腱がこわばり、引っ張られる力が増加
- 防寒ブーツや厚手の靴下による物理的な圧迫が患部に刺激を与える
■ こんな症状がある方は要注意
- 足の内側(くるぶしの下あたり)を押すとコリッとした骨があり、押すと痛い
- 運動後や歩いた後に足の内側がズキズキと痛む
- 冬場になると症状が悪化する/靴が当たって痛む
- 成長期の子どもで、部活後に「足が痛い」と訴えることが増えた
■ 整形外科での主な対応
- 【評価】
足のアーチ構造や足部のアライメント、痛みの部位・強さを触診・視診で確認します。
必要に応じてX線撮影で外脛骨のサイズや形状、骨融合の有無を確認し、扁平足の程度や歩行バランスも総合的に評価します。 - 【保存療法】
- 外脛骨周囲にかかる圧力を軽減するためのインソールや足底板の作成
- 足底筋・後脛骨筋の柔軟性を保つためのストレッチ・運動療法
- 物理療法(温熱・超音波・電気刺激)により炎症や筋緊張を和らげる
- 痛みが強い場合には消炎鎮痛薬や湿布・外用剤の使用
- 【装具療法】
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炎症が強い・再発を繰り返すケースでは、足首や土踏まずを安定させる軽量装具(アーチサポーター・足首サポーター)の併用が効果的です。
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- 【外科的治療(まれに必要)】
- 保存療法で症状が改善しない/変形性が強いケースでは、手術的治療(外脛骨摘出術や腱の再建術など)を検討することもあります。
- 特にスポーツ選手や重度の扁平足を伴う方では、将来的なパフォーマンスや生活の質のために検討されることがあります。
【足元の冷えで足の内側がズキズキ…】それ、有痛性外脛骨かもしれません|冬場に悪化しやすい足の痛みに注意
「寒くなると足が痛い」「運動後に決まって同じ場所が痛む」という症状があれば、
それは有痛性外脛骨による炎症の再発・悪化かもしれません。
早期の段階でケアを始めることで、日常生活やスポーツに支障をきたす前にコントロールが可能です。
足の構造や負担を根本から見直し、痛みの出にくい足づくりを目指しましょう。
■ ご予約・ご相談はこちらから
「足の内側がズキッと痛む」「靴が当たって歩きにくい」──
その痛み、有痛性外脛骨が原因かもしれません。
■ 整形外科では、骨や腱の状態を確認し、インソール療法や運動指導・物理療法でのケアを行います。
■ 冬に悪化しやすいこの時期だからこそ、早めの対処が快適な歩行につながります。